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《コラム》蔵書票について~林由紀子銅版画展 架空庭園の午後 [コラム~アートで心豊かな生活を]

アート初心者でカフェギャラリーを始め早8年め。
美術に関する知識は、その時展示してくださる作品について作家さんに教えていただいたり本やインターネットで調べて少しずつ得てきました。
知らなかったことを知る喜びをシェアしたい…と言うのはちょっと格好つけすぎですが、自分のメモとしても残しておこうと、コラムにすることにしました。
すでに知識豊富な皆様には、突っ込み、訂正、ご教授、ぜひお願いします。
そしてこのコラムで「へぇ~」とか「そうなんだ」などあった方がもしもいらっしゃれば、コメントぜひお願いいたします。


さて、第1回めとなる今回は、ただいま展示中の『林由紀子銅版画展 架空庭園の午後』から、
”蔵書票”について。

今月展示してくださっている銅版画作家の林由紀子氏は蔵書票作家とも言えます。
さてこの”蔵書票”とは何なのか、ご存じでしょうか?
インターネットで「蔵書票」と検索すれば、かなりのヒット数がありますので、複数のページで書かれていたことをまとめてみました。

活版印刷が発展しはじめた15世紀に同じ本が複数出来るようになり、自分の本であることを区別するために本の見返し部分にはった小紙片のこと、だそうです。
ラテン語で エクス リブリス(EX LIBRIS)といいます。

内容としては、自分の名前、蔵書であることの表記が、票主の好みのデザインで版画などで描かれます。

当時、本は非常に貴重なものだったために所有者を明確にする、と言う意味合いで始まったのでしょうけれど、今は美術品としての意味合いが強く、蒐集されたりトレーディングされる市場があります。

また、古書、特にヨーロッパのものには蔵書票がついている場合もあり、それを好んで蒐集する人もいるようです。

蔵書票は自作することも出来ますが、特殊な技術を使ったデザイン性の高いものなどは専門の作家に発注します。
現在でも林さんのような蔵書票作家は複数いますが、近年は蔵書票自体の存在もあまり広く知られていないのと、現在では印刷技術のさらなる発展により本が貴重なものではなくなったこともあり、市場は縮小傾向のようです。
特に、日本を始め中国圏などでは蔵書票より蔵書印の方が浸透しているようで、日本・アジアよりも、その発生した時からずっと根付いているヨーロッパの方が市場は大きく、国際的なトレーディング会やコンテストなどもあるのだとか。
今月の作家さん、林由紀子さんもそう言ったコンテストで入選されたこともあるそうです。

また、この蔵書票は、かなり個人的な用途で使われるためなのか、エロチックなデザインを用いることも多いようです。今回の林さんの作品ではあまりハードな作品は展示作品には含まれていませんが、実はフランスにエロチック美術館という美術館があるそうで、そちらに飾られたこともあるのだとか。

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今回の展示では、1997年から2010年の林さんの蔵書票全作品をまとめた
『プシュケの震える翅』も展示販売しておりますので、ご興味ある方はそちらでご覧いただけます。

さてこの蔵書票、オーダーすると50~60枚くらいを一単位で作っていただけるようです。
上述したとおり、そこには蔵書票であること、票主の名前が原版に掘られます。
つまり、その版で刷られる限り、自分の発注したデザインが票主である自分の名前とともに流通するわけです。
作家さんに制作を依頼したとは言え、自分の生み出したものが後世に残る可能性がある、ということ。
とても夢があると思いませんか?

さて、コラム第一回目は”蔵書票”について取り上げてみました。
いかがでしたでしょうか?ご意見ご感想、お待ちしております。

今後もアートに関すること、について私見を交えながら書いていこうと思います。



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